さまざまな場面に合わせて使われる足場の種類を詳しく解説
2023年7月28日
足場は
工事や清掃などを高所で行う場合、安全のために欠かせない足場。ビルやマンションだけではなく、一般住宅でも高所作業になるときには、足場が組まれます。
足場の役割は、作業員の安全を守ることだけではありません。工事に使う部材を安全に運ぶことで、作業が円滑に進むのです。
足場は、建物を覆うため、日差しが遮られたり、圧迫感を感じたりして、近隣から苦情が出ることも少なくありません。
しかし、足場は作業員の安全と円滑な作業のために必要不可欠です。そのため、足場を設置するときには、施工主や近隣に十分な理解を求めるようにしましょう。
足場は、工事内容や設置される場所によって使われる用途が異なり、さまざまな種類があることを知っていますか?適した足場を使うことで、作業員の安全と円滑な作業が守れるのです。
今回は、足場のさまざまな種類を紹介し、足場の必要性を解説します。
用途に合わせた種類
広く使われている足場の種類は
・くさび式
・枠組み
・単管
・吊り
・移動式
です。最近では、これらに加えて次世代のものもあります。
では、それぞれの種類にはどのような特徴や違いがあるのでしょうか。詳しく紹介しましょう。
くさび式
銅管を支柱にして、踏み板や手すりなどをくさびで緊結する足場の種類がくさび式足場です。くさび式足場では、銅管の間隔を均等に設置し、緊結することが大切です。
ハンマーがあれば組み立てられるため、簡単に設置できることがくさび式足場の大きなメリットです。中層階程度までの作業に用いられることが多く、結束が可能なため、運搬しやすいという特徴もあります。さらに、踏み板を広く設置できるため、安全性にも優れています。
ほかにも、組み立てと解体が簡単であるため、足場にかかる作業時間を減らせるというメリットもあります。
ただし、ハンマーで組み立てと解体を行うときに大きな音が鳴り、近隣の迷惑になる可能性があることがデメリットです。あらかじめ大きな音が鳴る時間を予告しておくなど、くさび式足場の組み立てと解体をするときには配慮が必要です。
枠組
建枠を軸に、筋交いや踏み板などを接合して組み立てる足場の種類が枠組み足場です。
耐久性が高いため、ビルやマンションでの作業で使われることが多いです。
あらかじめ高所作業で使われることを想定されている足場であるため、それぞれの部材の強度と安全性が高いという特徴があります。また、足場に使われる部材が多いため、現場の形に合わせて足場を設置できます。
加えて、ハンマーを使わないため、大きな音が鳴る心配もありません。
ただし、枠組み足場は、組み立てにクレーン車を使う必要があり、設置に時間がかかるというデメリットがあります。また、足場に使われる部材が多いため、さまざまな現場に対応するためには、部材の管理や取り扱いに知識が必要です。
単管
単管のパイプを繋いでいく足場の種類を総称して単管足場といいます。広く使われてきた、歴史が長い足場です。
シンプルな足場でありながら、さまざまな形に応用できるという特徴があります。
狭い場所での設置も可能なため、多くの現場で用いられます。また、単管足場の部材は、ホームセンターなどでも購入できるため、手軽に設置できるというメリットもあります。
しかし、組み立てがシンプルであることはメリットでもある一方で、耐久性が低いというデメリットにも繋がります。
吊り
地面が不安定な場所や橋の上など、地面に足場を設置できないときに使われる種類が、吊り足場です。地面から足場を組み立てられない場合でも、空中に足場を設置できるため、作業範囲を広げられます。
地面が不安定でありながら、高所でも水平に作業を行えるようになります。そのため、橋や造船などで広く使われるほか、高層ビルやタワーマンションでも多く使われています。
ただし、設置を高所の空中で行うため、危険を伴う可能性が高くなるというデメリットがあります。そのため、吊り足場を設置するときには、足場の組み立て等作業主任者技能講習を修了した人を現場の管理者として配置しなければなりません。
移動式
キャスターで移動できる足場の種類が、移動式足場です。都度組み立てや解体を行わないという特徴があります。通常の足場と同じように床板や手すりなどもあり、安全性が著しく劣ることはありません。
キャスターがついており、移動が簡単であることから、作業場所を変更する場合にも、足場を解体して組み立てる手間がないというメリットがあります。
また、足場を簡単に移動できるため、コスト削減にも繋がります。
ただし、移動式足場は転倒に注意が必要です。移動するときに衝撃が加わると転倒する危険性があるのです。また、設置場所に傾斜がある場合には、足場が移動してしまう可能性があるため、キャスターがしっかりと止められているかを確認するようにしましょう。
次世代のものも
最近では、建物や作業員の変化に合わせた新しい足場の種類として、次世代足場と呼ばれるものも登場しています。
次世代足場では、これまでの足場にはなかった機能である緊結部のロックなどが加わりました。さらに安全性が増したことで、足場での作業がより円滑に進められるようになったのです。
ただし、すべての現場で取り入れられるわけではないため、次世代足場を設置したいときには、販売元などにどのようなものであるかを確認するようにしましょう。
共通していること
足場にはさまざまな種類があります。
どのような足場にも共通していることは、まず安全を第一に考えて作られる点です。
効率の良い作業や近隣への配慮は、まず安全な作業が成り立たなければ行えません。そのため、現場の状況を正しく判断して、適切な足場を設置する必要があります。
特に管理者は、必要な研修を受け、資格を持ったうえで足場での作業にあたるようにしましょう。
まとめ
今回は、さまざまな足場の種類を紹介しました。
一見して同じように見える足場には多くの種類があることを知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
足場が使われる場面に応じて、適したものを選ぶことが、安全で円滑に作業を進めるポイントです。
それぞれの足場のメリットやデメリット、機能などをしっかりと把握して、現場に合わせた足場を選ぶようにしましょう。
また、足場を取り扱うためには、研修や資格が必要な場合もあります。より安全に作業を進めるためにも、必要な研修を修了し、資格を取得しましょう。
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