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足場を覆うシートの認定される基準や分類について詳しく解説

2023年7月21日

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足場のシートは

足場を覆うようにシートがかけられている現場を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

足場には、作業床から工具が落下して災害が起きたり、塗料などの汚れが飛散したりしないように、メッシュシートや養生シートが張られます。これらのシートは、足場の外側に張られるため、足場がシートで覆われたように見えるのです。

落下物による災害を防ぐために効果的なシートですが、足場が強風を受けたときには荷重が多くなり、転倒のリスクを高める場合もあります。

そのため、必要に応じて足場を補強したり、台風などで強い風が吹くことが予想されるときには、都度シートを取り外したりする作業が必要です。

足場のメッシュシートには認定される基準が設けられ、1類と2類に分けられています。
今回は、足場のメッシュシートや養生シートについて解説します。

基準がある

足場に設置されるメッシュシートには、基準があります。これは、社団法人仮設工業会によって定められたもので、メッシュシートの材質やJAS規格に基づいた防火加工が施されているかなどの条件を満たさなければなりません。

また、メッシュシートは、強度や性能が均等である必要があり、劣化していないものを使用している必要があります。さらに、縫込みロープが使われているタイプのものでは、合成繊維でなければならないなど、さまざまな基準が設けられています。

ほかにも、切れやほつれがあるものなど、メッシュシートを使用するうえで、危険の発生が予想される場合には、基準を満たしていないことになります。

1類と2類の違い

メッシュシートには区分があります。1類と2類と呼ばれるもので、それぞれシートの強さや伸び、どの程度の貫通性があるかによって区分されます。

ここでは、足場のメッシュシートの区分について、詳しく紹介しましょう。

1類は

1類に区分されるメッシュシートは、メッシュシートを設置するだけで、落下物が飛来しないようにするなど、危険を防ぐ目的で使用されます。

4.8kgの重さがある足場に使われる鋼管を4mから落下させても貫通させないことが基準を満たす条件の1つです。この時の落下方法は、自由落下です。また、68.6KN以上の強さと伸びでなければ、1類のメッシュシートに区分されません。

2類は

2類に区分されるメッシュシートは、メッシュシートだけで危険を防ぐのではなく、金網を合わせたときに、落下物が飛来しないように危険を防ぐ目的で使用されます。

2.7㎏の重さがある足場に使われる鋼管を3mから落下させても貫通させないことが基準を満たす条件の1つです。このときの落下方法は、1類と同じように自由落下です。また、2類に区分されるメッシュシートには0.59KN以上の強さと伸びが必要です。

注意したいこと

メッシュシートを使用するときには、安全を確保するために基準を満たし、必要な性能を備えたものであるかを注意しましょう。

また、メッシュシートを取り付けるときには、水平間隔を保つ必要があります。ほかにも支持材へ取り付けるときには緊結剤を使うなど、メッシュシートを適切に使用するように注意が必要です。

養生シートは

足場には、メッシュシートのほかにも養生シートで安全を確保する場合があります。

養生シートは、落下や飛来を防ぎ、網目や強度などにさまざまな種類があります。ほとんどの養生シートで、メッシュシートと同じように、合成繊維が使われています。

建物と足場との隙間や作業床など、転落や落下の危険がある箇所に水平に張ることで、作業する人の安全を確保できるシートです。

安全のために欠かせないもの

ここまで紹介したメッシュシートや養生シートは、足場での作業を安全に進めるために欠かせないものです。加えて、足場での作業を円滑に進め、効率の良さを実現するものでもあります。

一見して、シートを設置することは手間のように思うかもしれません。

しかし、落下物が発生し災害が起きたり、飛来物によって作業が滞ったりすれば、さらに作業に時間がかかり、結果的に効率が悪くなってしまいます。

基準を満たしたシートを適切に使うことで、安全を保ち、効率の良い作業が実現するのです。

足場の取り扱いや管理には、資格が必要です。特に管理者は、どのようにシートを扱うことで安全を守れるのかを熟知するようにしましょう。

近隣の理解を得ることも大切

足場を設置すると、どうしても日差しが遮られたり、圧迫感を感じたりします。工事期間が長くなれば、近隣住民がこれらを不満に感じ、苦情が出ることも少なくありません。

足場を設置するときや、足場をシートで覆うときには、近隣住民に十分理解してもらうようにしましょう。

足場は、作業する人の安全を守るためと効率の良い作業のために必要であることと、シートは落下物や塗料などの飛散を防ぐ目的で設置されていることを理解が得られるように説明することが大切です。

また施工主には、足場やシートを設置する目的に加えて、作業がどのように進められているかを都度説明するようにしましょう。

無理のない作業を心がける

工事現場などでは、工期が決められていることが多いです。そのため、多少の危険を伴う場合でも工期に間に合わせるために作業をしてしまうことが少なくありません。しかし、このような作業が危険であることは言うまでもありません。

足場やシートの設置には、物理的な安全を確保するだけではなく、時間的な余裕を持つことも大切です。また、気象などコントロールできない危険が予想されるときには、作業の中止を判断することも安全を守るためには欠かせません。

まとめ

高所で作業する人の安全と、円滑な作業を支える足場。
足場をシートで覆うと、工具の落下や飛来物、塗料の飛散に加えて、作業する人の転落を防ぐ効果があります。

足場のシートの1つであるメッシュシートには、基準が設けられており、1類と2類に区分されます。1類はメッシュシートだけで安全を確保でき、2類に比べると強度が高いです。

またメッシュシート以外にも、養生シートで足場の安全を確保する場合もあります。

足場や足場のシートは、日差しを遮ったり、圧迫感を感じたりすることなどから、近隣の苦情の対象になることも少なくありません。そのようなときは、作業のための必要性を説明しましょう。

安全を十分に確保するために、適切にシートを使い、円滑に作業を進めることが大切です。

 

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